rTMS療法・反復経頭蓋磁気刺激療法について 臨床TMS研究会

 
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TMSについて・仕組み、効果など

rTMS療法(反復経頭蓋磁気刺激療法)とは、既存の抗うつ薬による十分な薬物療法の効果が認められない成人の患者様のうつ病によるうつ症状を改善させる治療法です。

  • うつ病とは・・・

  • 健康な場合、憂うつ気分になっても短期間で自然に消えていきますが、うつ病による気分の低下は健康な場合の憂うつと比べて何倍も重く、長く続きます。

  • うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスが重なるなどの様々な影響で脳内の神経伝達物質のバランスが崩れ機能障害が起きている状態です。

  • 反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)とは・・・

  • パルス磁場による誘導電流(渦電流)でDLPFC(背外側前頭前野)の神経細胞を低浸襲的に繰り返し刺激して活性化させ、うつ病によるうつ症状を改善させる治療法です。

  • また、抗うつ薬による治療を継続しながら、rTMS治療をおこなうことが可能です。

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rTMS療法の治療期間や有効性について

1日約40分を週5日、4週間~6週間にわたりおこないます。

rTMS療法に関する講習・訓練を受けた日本精神神経学会認定専門医の指示のもと、1日約40分を週5日、4週~6週間にわたるrTMS療法をおこないます。

専用の椅子にリラックスして座っていただき、左前頭部に治療コイルを設置します。刺激そのものは約40分かかりますが、その間は訓練を受けた医師や医療従事者がそばにいます。

安心して治療をしていただけます。

  • 有効性:【日本精神神経学会適用使用指針より】

  • わが国において、うつ病に対するrTMS療法の「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」に準拠した有効性試験は実施されていません。

  • 有効性の効果量

  • これまでのメタ分析(複数の研究の結果を統合し、より高い見地から分析すること)での効果量は、0.39〜0.55と中等度です。電気けいれん療法の抗うつ効果には劣ることが示されています。

  • 治療反応率

  • 薬物療法に対するアドオン(後から追加)とした場合、30〜40%がrTMS療法に反応しています。メタ分析では、約30%が反応者となっており、そのオッズ比は3.3でした。ネットワークメタ分析での治療反応者のオッズ比は3.07でした。

  • 寛解率

  • 2件の大規模RCT(ランダム化比較試験 評価の偏りを避け、客観的に治療効果を評価することを目的とした研究試験の方法)における最初の二重盲検期(研究実施に関わる全ての人間が、実刺激か否か一切知らされない試験デザイン)では15%程度で、非盲検期(6週間)では30%程度が寛解に達していました。メタ分析では、約20%が寛解者となっています。

  • 再発率

  • rTMS療法反応者の自然経過における治療転帰として、6か月から12か月の間での再発率が10〜30%と推定されています。

  • 安全性

  • 1.頻度の高い副作用:
    頭皮痛・刺激痛(30%前後)、顔面の不快感(30%前後)、頸部痛・肩こり(10%前後)、頭痛(10%未満)。

  • 2.重篤な副作用:
    けいれん発作(0.1%未満)、失神(頻度不明)。
    これまでのrTMSに関する全てのけいれん誘発事例の報告の中で、けいれんが重積した症例やてんかん原性を新たに獲得した症例は1例も報告されていません。

  • 3.その他の副作用(頻度小):
    聴力低下、耳鳴りの増悪、めまいの増悪、急性の精神症状変化(躁転など)、認知機能変化、局所熱傷など。

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